勉強会の案内

SEMINAR

2025年度量子ソフトウェア勉強会の
受講者を募集しています。

量子ソフトウェア勉強会は、量子ソフトウェアに関する知見を深めたい方々を対象に、講義・ハンズオンとグループワーク形式で開催しています。

勉強会前半(5月末頃から9月前半)では講義・ハンズオンを行い、量子計算・量子アルゴリズムの初歩から始め、量子機械学習や量子化学計算及び金融実務計算といった応用テーマについて取り扱います。勉強会後半(9月後半から2月頃)では最新の論文に記載されたアルゴリズムの実装や実機での検証、ソフトウェア開発といった各テーマに分かれて、グループワークを実施しています。

受講者が勉強会カリキュラムを修了したころには、量子ソフトウェア分野の知識だけでなく、研究に着手したり各社の量子ソフトウェアビジネスを分析することができるような実践的な内容です。量子ソフトウェア分野の研究開発に注力されている皆様は勿論のこと、研究開発をご検討されている方や量子技術分野のビジネス動向にご関心のある方もぜひご参加ください。

共催

受講対象者

量子技術、特に量子ソフトウェアにご関心をお持ちの方
(研究者だけでなく事業戦略、新規事業開発、産学連携、事業投資等をご担当されている方々も対象です。)

※期間の途中からの参加も可能(不参加又はご参加以前の講義は動画などオンラインで視聴できます。)
※社会人の参加者は、個人ではなく企業単位での申込みが必須です。

学生の皆さんへの案内ページ
主催

主催

大阪大学

共催

共催

文部科学省委託事業光・量子飛躍フラッグシッププログラム(Q-LEAP)量子情報処理(量子AI)
「知的量子設計による量子ソフトウェア研究開発と応用」

Q-LEAP
協力

協力

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
株式会社豊田中央研究所
クオンティニュアム株式会社

2025年度勉強会前半講義一覧(案)

※講義日程・タイトルは、一部都合により変更させていただくことがあります。
※下記プログラムに加えて、「量子誤り訂正入門」に関するオンデマンド講義も公開予定
                               
# 日程 タイトル 担当講師
1 6/10(火) 13:00- 量子コンピュータの現状と展望
藤井啓祐
2 6/24(火) 13:00- 量子計算の基礎 藤井啓祐
3 7/1(火) 13:00- 量子アルゴリズムの基礎 御手洗光祐
4 7/8(火) 13:00- 量子機械学習の基礎 御手洗光祐
5 7/15(火) 13:00- 実機見学会1日目(オンライン・オンサイトハイブリッド)
実機見学+ハンズオン
根来誠・束野仁政
6 7/22(火) 13:00- 量子エラー補償の基礎 箱嶋秀昭
7 7/29(火) 13:00- 量子コンピュータの金融への応用 宮本幸一
8 8/5(火) 13:00- 超電導qubitと量子制御 根来誠・小川和久
9 8/19(火) 13:00- 量子コンピュータと量子化学計算の基礎 水上渉・吉田悠一郎
10 8/26(火) 13:00- Amazon Braket を用いた実機・シミュレータでの開発 針原佳貴(アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社)
白井聡一(株式会社豊田中央研究所)
11 9/2(火) 13:00- 1. Quantinuum社のイオントラップ型量子コンピュータの仕組み、
2. ハンズオン:TKET量子回路をQuantinuum, Braket, IBMQのエミュレータ、実機で実行してみる
ピーダーセン珠杏, 米澤康好
(クオンティニュアム株式会社)

講義は基本的にzoomによるオンライン形式で開催されています。実機見学会など、一部オンサイトでもお楽しみいただけるイベントを用意しています。

講義前半では講師によるレクチャーの後、ハンズオン(プログラミング実習)の時間を設けています。ハンズオン資料は こちら からご確認いただけます。

過去の講義の様子は以下の動画からご確認いただけます。
                   

2025年度勉強会後半グループワークテーマ一覧

                   

※2025年8月28日更新

テーマ/担当講師概要
FTQC アルゴリズムを実装してみよう
/御手洗光祐
近年では cirq や pennylane などを用いることで簡単に FTQC アルゴリズムを量子回路実装できるようになってきています。本テーマでは参加者内で何を実装するか決めて、FTQCアルゴリズムを量子回路実装することを目標にします。本テーマはグループ参加者で自律的に進めていただくことを想定しており、最初にリーダーを決め、講師は質疑のみ答える形を取ります。
阪大実機を使って何かしてみよう!
/森俊夫
阪大の量子実機を使って何かやってみたいと思います。例えば阪大クラウドチームの宮永さんが作成しているoqtopus-experimentsを使って、量子回路で量子実験。あるいは量子機械学習をやってみる等、参加者がやりたい事を実機を使ってやります。
フーリエ級数展開に基づく確率分布埋め込み量子状態の生成
/宮本幸一
モンテカルロ積分の量子アルゴリズムにおいては、確率分布を振幅に埋め込んだ量子状態を生成する必要がある。本グループワークでは、以下の論文で提案された、フーリエ級数展開に基づく手法を利用し、正規分布を埋め込んだ状態の生成回路をQulacsで実装する。余裕があれば、皆様の業務・研究に関連する分布を自由に挙げて頂き、その埋め込みにも挑戦する。Moosa, et al. “Linear-depth quantum circuits for loading Fourier approximations of arbitrary functions.” Quantum Science and Technology (2023) [arXiv: 2302.03888]
阪大超伝導量子コンピュータ実機の低レイヤにおける量子操作実験
/小川和久
大阪大学QIQBでは2023年に超伝導量子コンピュータの開発・クラウド公開を発表し、2025年には純国産機を発表した。クラウド経由の(理想的な)量子計算では較正済みゲートを利用できることが仮定されているが、実際の阪大での研究・開発の段階では、パルス波形や周波数の調整などより広い自由度を操作し、またqubitによる特性のばらつきもある系を扱う必要がある。このような広い自由度と不完全性がある系に対して、較正済みゲート使用よりも低いレイヤにおける量子操作によるqubit制御、実機特性評価などを行う。
GPUを用いた大規模量子アルゴリズムの性能調査 / AIを用いた量子コンピューティングの改善/濱村一航(NVIDIA)CUDA-Qを使ってシミュレーション可能な範囲の大規模な量子回路に対して、量子アルゴリズムを実装し性能を評価します。(2024年度はqDRIFTとRQRACを実施)
またAIを用いた量子アルゴリズム(例えばGQEなど)を作ったり、回路の合成やキャリブレーションを考えていくのも歓迎です。みんなでやりたいことを議論してやっていきましょう。
量子コンピュータのセキュリティを検証してみよう/束野仁政従来のコンピュータ・システムには、DoS攻撃やSQLインジェクションといった典型的な攻撃手法が存在し、セキュリティ上のリスクとなっているため、様々な対策が考案されています。将来的には、量子コンピュータ・システムも攻撃対象になる可能性があり、すでにこの分野の研究が始まっています。
本グループワークでは、参加者それぞれが興味を持った関連論文を読み、その内容をお互いに紹介して頂きます。さらに、実機を用いて「論文の攻撃手法がどの程度有効か」を検証してみます。対策や改善のアイデアまで議論できたら素晴らしいです。
初回は、束野が量子コンピュータ・システムのセキュリティに関する導入を行います。なお、本グループワークでは量子計算の基礎を理解し、Pythonによる量子プログラミングを自力で行えることを前提としています。
量子ソフトウェア勉強会前半講義パートの理解を深めよう/ 平和也量子ソフトウェア勉強会前半の講義パートの理解が十分できなかったところを皆さんで出し合い、復習をしつつ理解を深めましょう。メンバー間でのディスカッションをはじめ、WEB上の資料や生成AIなどを活用しながら、理解を促す補助教材のようなものを作り上げていく等できればなと考えています!

10月から1月頃までの期間に、金曜13時から(最長)17時までの時間帯で、計8回のグループワークを実施します。
グループワークテーマは勉強会開催後、ご受講いただいている方々の希望も踏まえて当拠点で8月頃に設定しました。
テーマによっては大阪大学内で稼働している 超伝導型量子コンピュータ国産実機3号機 やAmazon Braketを利用して海外の量子コンピュータ実機を利用することができます。

受講申し込み方法
本勉強会にご参加いただく際には、企業単位での申し込みとなっており、コンソーシアム会員として、 量子ソフトウェアコンソーシアム参加規約 の内容にご同意・ご登録いただくことが必要です。また量子ソフトウェア勉強会を受講にあたっては、 量子ソフトウェア勉強会参加規約 の内容にご同意いただくことが必要です。上記2規約についてご同意いただいたうえで、 参加申込書 ( 記入例 ) をご記入いただき、PDF形式に変換のうえ、coi-next[アットmark]qiqb.osaka-u.ac.jp宛にメール送付いただく形で申込みを受け付けます。

注)参加申込書について、Google Chromeブラウザからダウンロードできないエラーを確認しております。うまく動作しない場合、Microsoft EdgeやFireFox等別のブラウザをお試しください。

その他、ご不明点やお問い合わせはこちらからお願いします。※[アットmark]は@にご変更ください。

注意事項
量子ソフトウェア勉強会を受講される方にはお申込み受理後、eAPRINを受講していただきます。(当拠点及びJSTからご案内があります。費用はかかりません。)
勉強会中の参加者間コミュニケーション用ツールとしてSlackを利用します。お申込み受理後、招待しますので、外部組織との接続が可能なアカウントをご所属の組織にてご準備ください。
勉強会はzoomで開催しています。zoomの利用可否についてあらかじめご所属の組織にてご確認をお願いいたします。
量子ソフトウェア勉強会は、先端技術を取り扱っているため、安全保障輸出管理を徹底しております。その一環として、受講される方には参加申込書提出後、安全保障輸出管理に係る確認書の提出をお願いしております。安全保障輸出管理に係る確認書は受講申込みのあった方にのみ送付します。
勉強会会費のお支払いは銀行振込のみ受け付けております。
お申し込み受理後は参画組織であることを公表させていただきます。広報活動のため組織ロゴの提供にご協力ください。
まずは量子ソフトウェア勉強会で量子ソフトウェアに関する知識を得たいという方はエントリー会員としてお申し込み下さい。既に知識があり、共同研究をご希望の場合は、 Joint Research(共同研究)頁 より準会員、本会員、特別会員の内容をご確認のうえお申し込み下さい。